Introduction

近年、急速に進展するキャッシュレス社会。それを牽引しているツールの一つが、人々の生活の中心となったスマートフォンだ。オンライン、オフラインでの消費活動をはじめ、預金、ローン、投資、保険等のあらゆる金融サービスの利用が、スマートフォン中心になりつつある。そうした中、KDDIはスマートフォンを通じて、お客さまに「スマホ・セントリック」な決済・金融体験を総合的に提供するために、KDDI100%出資の持株会社として、2019年4月、auフィナンシャルホールディングスを設立。次世代金融サービスの創造に向けた同社の取り組みとその展望、そして求める人材像を、代表取締役社長の勝木朋彦が語った。

インターネットバンキングをはじめとした金融サービス。
分離・独立事業化によるシナジーの最大化と商品力の向上。

KDDIグループは、通信サービスを中心に、コマース・金融・エネルギー・エンターテイメント・教育などのライフデザインサービスを提供し、「通信とライフデザインの融合」による、新たなお客さまの体験価値創造を目指しています。金融サービスにおいては、2008年に「じぶん銀行」(現auじぶん銀行)を設立し、スマートフォンに特化したインターネットバンキングをいち早く開始しました。その後2011年には「ウェブマネー」を完全子会社化。そして、2014年からはauIDを軸に、ネットとリアルを融合する「au WALLET構想」を始動。同じく2014年に「KDDIフィナンシャルサービス」、2016年に「KDDI Reinsurance」、2018年に「KDDIアセットマネジメント」を設立するなど、金融サービスを拡充してきました。
この間、金融・決済をめぐる時代環境は大きく変化しつつあります。生活のあらゆるシーンにインターネットが浸透することと並行して、スマートフォンが人々の生活の中心となりました。金融・決済の世界でも、スマートフォン等の利用によるキャッシュレス化は不可逆的な流れと言えます。こうした大きな変化に対応し、「スマホ・セントリック」な次世代金融サービスの創造を目指し、持株会社として、auフィナンシャルホールディングスは設立されました。当社傘下となった金融サービス各社は、auブランドを冠した名称に変更。KDDIから分離・独立事業化することで意思決定を迅速化し、ガバナンスを強化することで、シナジーの最大化と商品力の向上を目指します。

金融体験を総合的に提供する「スマートマネー構想」。
「au経済圏」で
有機的につながる
「エコシステム」の形成。

当社の設立と同時に発表したのが「スマートマネー構想」です。これは、預金、決済、投資、ローン、保険といった金融サービスの入り口をスマートフォンとして、消費者に「スマホ・セントリック」な金融・決済体験を総合的に提供する構想です。新型コロナウイルス感染拡大に伴い、ニューノーマル(新しい生活様式)が登場し、接触低減社会、働き方の多様化、生活防衛意識(お金の使い方にセンシティブになる意識)の高まりが生まれ、その流れは加速度的に進展しています。このトレンドは、非接触決済の拡大や、個人資産管理のニーズ拡大など、新たな決済や金融サービスの活用が急速に進んでいくことを意味しており、この傾向は、コロナ禍が収束しても継続していくと思われます。
「スマートマネー構想」は、いみじくも、ウイズコロナ・ポストコロナが要請した社会環境・個人意識の変化に対応する構想と言えます。こうした時代において消費者が求めるのは、利便性が高く、メリットのある金融・決済サービス。その実現のためにキーワードとなるのが、有機的につながる「エコシステム」です。たとえば、KDDIが提供するサービス領域「au経済圏」において、各種サービスを利用し、auポイントを貯め、別のサービスでそのポイントを使えるポイントモデル。このように、各金融サービスが有機的につながる「エコシステム」を形成し、「エコシステム」にジャストフィットした金融サービスを提供することで、消費者に選択される企業へ進化していきたいと考えています。

1億人超の圧倒的な顧客基盤。
「Pontaポイント」との統合による新たな「エコシステム」の構築。

マス・リテールマーケットを対象とした、次世代金融サービスを提供できる企業は限られています。なぜなら、事業推進のためには圧倒的な顧客基盤が必要だからです。現在、当社同様に次世代金融サービスの創造を目指している企業も、通信事業やe-コマース事業などのコア事業にポテンシャルがあり、消費者との接触頻度が高く、生活に密着した企業です。数は限られるものの、そうした競合の中をいかに勝ち抜いていくかが問われてきます。言い換えれば「auブランド」の強みは何か。一つはau累計契約数が国内2位・約5,800万というレンジが広い圧倒的な顧客基盤であり、ロイヤルティの高い消費者がいること。さらにこれまで述べてきたように、金融サービスのフルラインアップを有していることも、強みの一つと言えるでしょう。
直近のトビックスを上げれば、他ポイントサービスとの共通化・統合があります。2020年5月より、「au WALLETポイント」は「Pontaポイント」となり、au PAYアプリでPontaカードを連携することで、auのサービスに加え、Ponta提携店でもポイントを貯め、使うことが可能となりました。たとえば、Ponta提携店でau Payを利用し、Pontaポイントを貯め、それをauの各種金融サービスで使うなど、新たな「エコシステム」が誕生しました。このような取り組みが、競合他社との差別化と、ユーザーのロイヤルティにつながっていくと考えています。

新しい道を切り拓き、
次世代金融サービスの
担い手となる意欲。
「インテグリティ」の
高い人と共に新たな
金融サービスを。

業容が拡大していく中で、今、必要としているのが人材の確保です。次世代金融サービスを創造していくビジネスに参加したい、次世代金融サービスを担いたいと思う方は、是非当社にお越しいただければと思っています。私たちが創出し、拡大浸透を目指す、マス・リテールマーケットの金融サービスは、誰かが作った道を歩くわけではなく、新たな道を切り拓いていく世界です。道なき道を歩み、新しいことに挑戦したいという意欲を持った方に期待しています。金融業務のキャリアや知見を持っていることはプラスではありますが、それは必須条件ではありません。経験のなかで身に付けた、既存の枠組み・概念がマイナスに働くこともあるかもしれません。金融業界でのキャリアにとらわれず、広く「人」としての資質を評価したいと考えています。
その一つが「インテグリティの高い人」です。「インテグリティ」とは、「誠実」や「真摯」、「高潔」といった概念を指す言葉ですが、法令遵守や社会的責任の遂行、公明正大で倫理的な行動に取り組んでいく姿勢であり、「インテグリティの高い人」は、私が求める人材像の重要な要素です。そうした人たちとともに、大多数の消費者に向けて、便利で快適な、新しい金融サービスの提供を担っていきたいと考えています。意欲ある方々の、たくさんのご応募をお待ちしています。そして、共に働ける日を楽しみにしています。

代表取締役社長 勝木  朋彦

代表取締役社長 勝木 朋彦